熱中症を予防するなら、その現場の課題をしっかり把握した上で、適切な対策をとりましょう。ここでは、物流倉庫（フォークリフト）におすすめの熱中症対策と、実際の対策事例をご紹介します。
高温多湿の状態になりやすい倉庫内。空調設備が整っていない倉庫や、広すぎて空調の効きが悪い倉庫の場合、真夏には屋内の気温が40℃を超えるケースもあるようです。また、フォークリフトの運転を行う場合には、その中でもヘルメットを着用しなくてはなりません。ヘルメットの内部は熱気がこもりやすい上、髪の毛で蒸れて汗をかきやすくなっています。
にもかかわらず、フォークリフト自体に空調設備（エアコン）がついているものがほとんどないため、空調服、小型扇風機、運転席冷却シートなどでしのぐしかないのが現状のようです。 物流倉庫（フォークリフト）で熱中症を予防するためには、こうした状況を踏まえて、適度な休憩と水分補給を行う、車両ごとに空調設備を設置するなど、対策を行わなくてはなりません。
フォークリフト向け冷却システム
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物流倉庫での熱中症対策は、従業員の健康と業務の効率を保つために欠かせません。まず、倉庫内の温度管理を徹底することが重要です。大型ファンやスポットクーラーの設置、換気の改善を行い、作業環境の温度を下げる工夫をしましょう。また、水分補給の推進も不可欠です。作業者がいつでも水分を補給できるように、冷水機やスポーツドリンクを常備し、こまめな水分補給を促します。
次に、定期的な休憩と冷却エリアの設置が効果的です。休憩時には冷房の効いた休憩室や冷却スペースで体を冷やし、作業の合間にリフレッシュする時間を確保します。また、作業服や個人保護具の見直しもポイントで、通気性の高い素材の作業服や冷却ベストを着用させることで、体温の上昇を防ぎます。さらに、熱中症に関する教育と意識向上を行い、従業員が初期症状に気付きやすくなるよう訓練します。これらの対策を講じることで、物流倉庫における熱中症のリスクを効果的に軽減することが可能です。
主な熱中症対策の中で、上記のような課題を抱える物流倉庫に向いている設備やウェアはどれなのか、リサーチしてみました。
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一般的な物流倉庫では、金属製の折板屋根を採用しています。このため、屋根が直射日光によって熱くなり、さらに屋根から放出される輻射熱が、倉庫内の気温を上げています。常に荷物や人の出入りがあるからと、ドアを開け放している場合もあるでしょう。また、空間が広く、天井が高い倉庫内は空調が効きにくい点も要注意。こうした環境で黙々と作業を行っていると、気づかぬうちに熱中症になっている場合があります。
おすすめの熱中症対策は、保冷材・ドライアイス付きウェアの導入です。ウェアに付いているポケットに保冷剤やドライアイスを入れることで、作業者をピンポイントに冷やすことが可能。電源などにつなぐ必要もないため、動き回る作業が多い物流倉庫にピッタリです。フォークリフトの作業車には、フォークリフト用クーラーを設置するのも良いでしょう。座席に冷却シートが設置されており、熱がこもって蒸れやすい背中や太もも、お尻などをピンポイントに冷やしてくれます。
ここでは物流倉庫の中でも、見落とされがちなフォークリフトの熱中症対策について、実際に改善された例をピックアップ。フォークリフト用のチラー水冷式身体冷却システムを導入している鎌倉製作所COOLEXの事例を一部ご紹介します。
工場内に原料を搬入するフォークリフト作業。夏の炎天下で作業を行う場合、高気温・直射日光・路面の照り返し・フォークリフトエンジンの発熱により40℃を超えることもあります。これまでもさまざまな対策を試してきましたが、どれも効果が感じられませんでした。しかし、COOLEX-V151を導入した今年の夏は快適そのもの。何より導入前は30分もしないうちに暑さに耐えられなくなっていましたが、導入後は長時間の作業も苦にならずに作業が続けられ、仕事の効率もかなり上がりました。
画像引用元・参照元:鎌倉製作所COOLEX公式HP
（https://coolex.jp/case/バルチラジャパン株式会社-富山工場-様/）
製鋼工場の取鍋耐火物の交換場では、クローラージャンボで作業を行っています。非常に暑いため、これまでは大型送風機で風を送っていましたが、周囲温度が高く十分な効果は得られませんでした。そこで、大型送風機で車両の後ろから風を送り、COOLEXと併用。お尻・太もも裏が冷え、十分に冷却効果を感じています。また、クローラージャンボはタイヤではなくキャタピラですが、チラーに振動対策が施してあるため、不具合なども発生していません。今後は、フォークリフトや天井クレーン作業への活用も検討していきます。
画像引用元・参照元:鎌倉製作所COOLEX公式HP
（https://coolex.jp/case/愛知製鋼株式会社-知多工場-様/）
港湾作業として大型フォークリフトで300度の高温スラブを運搬する作業では、フォークリフトの作業員が輻射熱を浴びることも多く、また連続作業時間も4～5時間に上ります。そのため車両のエアコンだけでは追いつかず、粉塵の多い環境では空調機器が壊れやすいといった問題もありました。
そこでフォークリフト用COOLEXを導入した結果、作業員から暑い環境でも冷却効果を感じられたという声が上がり、大型車両用の特殊仕様にも対応してもらえて助かっています。
画像引用元・参照元:鎌倉製作所COOLEX公式HP
（https://coolex.jp/case/倉敷運輸株会社-様（jfeスチール株-西日本製鉄所-倉/）
1,200℃の熱間物を冷やすため、指定の場所まで運ぶフォークリフト作業。真っ赤に熱を帯びた熱間物の搬送は常に焚火にあたっているような熱さ・痛さを感じる上、指定場所も熱間物に囲まれているため、周辺全体が非常に暑くなる過酷な作業です。、これまで空調服や小型扇風機を使用していましたが、熱風がくるだけで効果がありませんでした。フォークリフト用クーラーCOOLEX-V151を導入したおかげで、熱中症を発生させずに夏を乗り切ることができました。「背中・太ももだけでも十分に冷却効果がある」との声が寄せられています。
参照元:鎌倉製作所COOLEX公式HP
（https://coolex.jp/case/株式会社iss山崎機械-様 /）
屋外作業が中心となる空容器のフォークリフト搬送では、炎天下の作業になることもあり時期によっては熱中症のリスクが増大していました。そのため色々な冷却対策を講じたものの、屋外での作業やフォークリフトを運転する際の安全性の確保といった要因で十分な効果を得ることができませんでした。
しかしフォークリフト用のCOOLEXを導入したところ、従業員から冷却効果について好意的な意見が多く寄せられ、環境改善に成功したそうです。
参照元:鎌倉製作所COOLEX公式HP
（https://coolex.jp/case/鴻池運輸株式会社-東海支店-様（食品メーカー工場/）
引用元：鎌倉製作所【公式】YOUTUBE
（https://www.youtube.com/watch?v=E-qiC7LbQHM）
| 適用温度 | 25～50℃ |
|---|---|
| 使用人数 | 1～10人(※1台あたり) |
| 作業範囲 | 50～70m |
| 適用温度 | 10～50℃ |
|---|---|
| 使用人数 | 1～2人 |
| 作業範囲 | 制限無し |
| 適用温度 | 25～50℃ |
|---|---|
| 使用人数 | 1～2人 |
| 作業範囲 | 半径10～20m |
| 適用温度 | 25～50℃ |
|---|---|
| 使用人数 | 1～2人 |
| 作業範囲 | 半径4～8m |
「大空間であっても個人を十分に冷却できる」という熱中症対策の新たなソリューションとして注目を集めているのがチラー水冷式身体冷却システム「COOLEX」。7～20℃の冷水をホース通して専用ウェア内に循環させ、酷暑現場であっても防護服を着ていても作業者個人をしっかり冷却します。同時に複数人を冷却できるシリーズ「COOLEX Multi」もラインナップ。当調査チームはこの「COOLEX」に注目し、商品の詳細や実際の導入事例について取材してみました。
